嗚呼、私のシックスセンス
あいみょんって名前の響き、凄い再生回数の伸びないYouTuberみたいじゃないですか?
「みょん」って響きが如何にも最近の女子高生がイキって付けた名前みたいだなって最初に思ったんですよ。
今更ですが、僕はあいみょん好きです
僕があいみょん好きになったのが
なんの曲だったかは忘れてしまったので割愛しますがどハマりしだしたのは確か「君はロックを聞かない」です。
当時、好きな人と音楽の趣味が合わなくてヤキモキしてた自分に重ねて聴いていました。
趣味が会わなくても僕は音楽の話しか出来ない人間なので、趣味が合わないなりに相手の好きそうなのを選りすぐってオススメしたりしてました。
いま考えると相手にとって未知なジャンルの曲を勧めるというのはかなりハイリスクな行為ですね。人間の性なのかは知りませんが人に勧められた曲ってどうしてもハマりずらい傾向ありますし。
瞬間的シックスセンス
『瞬間的シックスセンス』
1 満月の夜なら
2 マリーゴールド
3 ら、のはなし
4 二人だけの国
5 プレゼント
6 ひかりもの
7 恋をしたから
8 夢追いベンガル
9 今夜このまま
10 あした世界が終わるとしても
11 GOOD NIGHT BABY
12 from 4階の角部屋
あいみょんはインディーズの頃も合わせると4枚アルバムを出してます。主に彼女の代表曲と呼ばれる面々は「青春のエキサイトメント」・「瞬間的シックスセンス」に収録されています。
あいみょん / 瞬間的シックスセンス
↓ ↓ ↓
https://youtu.be/rWOM62sdO_s
ブレイクのきっかけになった「生きていたんだよな」「君はロックを聞かない」「愛を伝えたいだとか」は前者に収録されており、人気を確固たる物に仕上げた「満月の夜なら」「マリーゴールド」「今夜このまま」は後者の収録曲です。
個人的には瞬間的シックスセンスの方が好きです。
瞬間的シックスセンスの構成は割とシンプルで
序盤はシングル2曲を中心に比較的盛り上がれる始まりに、中盤はバラード多めの箸休め的アルバム曲たち、「夢追いベンガル」でボルテージを一気に最高潮まで上げて勢いだけで最後まで走り抜ける終盤。超ざっくり構成を考えるとこんな感じの3部構成。
1曲目の「満月の夜なら」はシングル曲なだけあってテイストさえ変えればアルバムの顔も堂々と張れる良曲だと思ってます。
が、そこで疑問なのが1曲目に何故この曲を持ってきたのかという所。アルバムの1曲目がシングル曲って言うのは100%無いとは言いきれない物の珍しい気がするんです。
SEから始まるアルバムが多かったりする中で
悪く言えばアルバムの出来に若干の不安があったか、よく言えば聴き手の興味を一気に集めようとしたか。
理由はどうであれ「満月の夜なら」は中途半端なイントロから始まる曲ではなくボーカルから入る曲なのでこの形はこれで潔くてありだなと。
(この違和感は作り手の感覚と僕の感覚のズレなだけの可能性もありますが)
2曲目でリード曲の「マリーゴールド」はもう説明不要でしょうね。2020年8月17日現在でYouTubeの再生回数が1.9億回を記録していて、あいみょんが紅白出場したのもこの曲。
あいみょんが「マリーゴールド」で爆発的にヒットした時のJ-POP・J-ROCK 界隈は確かハイトーン・ハイテンポの曲が主流だった気がするんですが、その流れを変えたのがあいみょんとOfficial髭男dismなのかなって感じがしてます。
「マリーゴールド」もミドルテンポの曲で情熱的な恋の曲ながら優しい雰囲気があります。あいみょんの低めな声と合わさって凄く聴きやすい。ふと80年代・90年代を思い出させる曲でシンガーソングライターとしての1つの終着点のような曲だなと思っています。彼女がファンを公言してる浜田省吾やスピッツの影響も少なからず出ているのかなと。
麦わらの 帽子の君が 揺れたマリーゴールドに似ている
もう有名すぎるこのフレーズも聴く人によって色々と解釈が変わって来るのでしょう。
僕は単に「麦わら帽子の君」とだけ聞けば、メルヘンなおとぎ話に出てきて、ちょっと触ると消えて無くなりそう、純真潔白な小さい子供を勝手にイメージします。
ただ、この曲においての正解はそんなに無邪気じゃないのでしょう。名が知れ渡る程に多様な解釈が出てくる、自分の作品に沢山の人が興味を示して思考を巡らせてくれる。少しだけ憧れたりします。
3曲目で初登場アルバム曲「ら、のはなし」
タイトルだけだと「ら」ってなんぞ?な感想しか出なくて何も広がらないですね。そもそも曲を聴いてみても言葉遊びのようで言葉遊びじゃない中途半端な曲じゃないですかこれ。
ただ、1フレーズずつ噛み締めるように歌うAメロはだいぶ好きです。
あぁ、余裕を持って人を 好きになれる人ってこの世にいるのかな
いませんそんなやつ
4曲目「二人だけの国」。まぁこいつが超問題児ですね。何が問題児かと言うと、アルバムの中でこの曲だけ世界観が逸脱しちゃってるんです。
Aメロは「なんまいだー」って歌詞もあるので経をモチーフにしてるんでしょう、同じ音だけで歌い上げてます。
布袋寅泰のギターソロだかにも(違ってたらすみません)同じ音だけで演奏するってやつありましたよね。
でも、布袋のは表現力の見せ場みたいな扱いなのに対して、あいみょんのは何を目的でこれをやってるんだかよく理解できません。
恋に対して「何も考えられません」みたいな奴の表現としてこれなのか、はたまた奇をてらっての事なのかいつか本人の口から聞けないでしょうか。(後者ならめちゃくちゃダサい)
この曲を聴いて思うのは「編曲者大変だったろうな」
5曲目の「プレゼント」とかを聴いて思うんですが、あいみょんはいつ頃からか血なまぐささとか人間の陰の部分から掛け離れた曲を書くようになったんでしょうかね。
まぁ有名な曲ですが
「私を愛さないなんてまじお前死ね」
みたいな曲とか
「辛いのに恋愛やめられねぇ!!」
みたいな曲とかが醍醐味だった気がするんですけどいつの間にか
「辛かったら私が助けてあげるよ」
的なほんわかソングが増えましたね。
これは完全に好みなので、良いも悪いも言いませんが彼女の中で何が変わったんでしょうね。
そう言った意味では8曲目の「夢追いベンガル」はあいみょんの原点回帰っぽくて好きです。
超簡略化すると
「あー、愛されてぇ!金はねぇ!愛されねぇ!」
って感じですね。妙に古臭さもあってめっちゃかっこいい。
最初に聴いた時はandymoriの「ベンガルトラとウィスキー」を思い浮かべましたね。関連あるかは知りません。
僕がこのアルバムの中で1番好きなのが「今夜このまま」以降の終盤です。「今夜このまま」「GOOD NIGHT BABY」等のタイトルを見て頂ければ分かるように夜っぽい雰囲気が続きます。
「今夜このまま」があいみょんの曲の中で上位に入るほど個人的に大好きなんですが、曲の入りのフェードインからもう素敵です。
初めてこの曲を聴いた時は水の中に沈み込んでいく心地がした覚えがあります。今でもよく聴く曲ですが夜にしか響きません。日中に聴いてはいけませんよ。
個人的には夜に洒落た雰囲気の中で酒飲みながら聴きたいです。
まだ他にも書いていない曲はありますがボキャブラリーの知識不足の為に割愛させて下さい。その辺も含めて聴いてみてください。
あいみょんは韻を踏む歌詞や語呂のいい歌詞が度々出てくるところが心地よくて聴いていてとても好きです。
また、彼女は自分を表現するのがとても上手いなと感じていて、無駄に着飾る訳ではなく純粋に自分の手札のみで戦っている姿がかっこよく映るのでこんなにも爆発的に人気になったのかなと考えたりもしました。
またね